慶應通信! r.saitoの研究室

慶應義塾大学通信教育課程のブログです。皆さんの卒業を応援します。

レポートが全く書けない人のための、最強の勉強方法(2)

 以前、このブログで、「レポートが書けなかったら新聞を写すといいよ」と言いました。今日はその記事に関して、ちょっと付け加えを行いたいと思います。


 代々木ゼミナールの元講師に、吉野敬介先生という方がいらっしゃいます。元暴走族で、浪人を経て國學院大學を卒業した後に、代々木ゼミナールの採用試験で最高得点をたたき出し、それ以降、関西の望月光先生と共に、古文のトップ講師として活躍なさっていました。
 で、その吉野先生も新聞を書き写して、勉強をなさっていたとこの前知りました。(私は関西に住んでいたので、そこでは吉野先生よりも望月先生の方が有名でした。そのため、今まで吉野先生のことは、名前以外はあまり知りませんでした。)

オレには、「これだけは何があっても捨てられない!」というノートがある。
実は、オレは受験のとき、古文よりも現代文の方が得意だった。
(注:吉野敬介は受験古文では知らぬ者なき超有名講師)
現代文の試験で、高得点の秘密がこのノートなのだ。
なにか特別なことが書いてあったり、参考書みたいにきれいにまとめたものではない。
朝日新聞の社説を毎日読んで、それを写しただけのノートだ。
毎日二時間を四ヶ月やり遂げた。
受験勉強を決意したのが九月二十日で、すぐ二十三日に模試を受けた。
その時、現代文が全くわかんなかった。
「何が書いてあるのか、全くわかんない。日本語じゃないみたい」と思った。
オレだけじゃなくて現代文が出来ないヤツって同じ気持ちだろうと思う。
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/jsaloon/1249793965/



 日本語を喋るのと書くのとでは、その間に大きな断絶があります。その断絶を埋めていくには、やっぱり地道な努力が必要なんじゃないかなぁ、って思います。
 新聞を写すというのはカッコ悪いと思われがちですが、能力を上げるためには仕方ないかなと思います。


 ちなみに、どうでもいい個人的なことですが、私は高校生のとき理系選択でした。国公立を志願していたので、センター試験を受験しています。そのときの国語の点数なんですが、非常に悪く、自己採点後、手が震えたのを覚えています。センター試験前は、論評40、小説40、古文40、漢文40、計160取れればと考えていました。
 しかし現実は、論評と古文と漢文はそこそこうまく行ったのですが、小説がなんと8点。合計点数が130点でした(涙)。死ぬかと思いました。
 そのことが原因かどうかは分かりませんが、私は小説を読みません。18歳から22歳までの間、読んだ小説は向田邦子さんの作品『眠る盃』の1冊のみです。その後、慶應通信スタンダール赤と黒』、カミュ『異邦人』、サルトル『嘔吐』、ロートレアモン『マルドロールの歌』を読みましたが、『異邦人』以外中途半端な状態です。(マルドロールに至っては、読んでいないに等しいです。レポートは書いていません)
 ところで、今年の4月、ある慶友会の飲み会に参加させていただいたとき、そこで、お医者さんをなさっている方とお話しました。
で、受験時代の話になったのですが、その方の出身大学の医学部の偏差値は東大理科1類より高く、センター試験も高得点が要求され、9割でないと合格できません。国語で160点を取ってしまうと、それ以外の科目で満点を取らないと、医学部合格が不可能になります。つまり、私が目的としていた160点ですら、医学部志望生にとっては、取ってはいけない点数なんです。
それを聞いて、改めて受験って厳しいなと思いました。
センター試験なんてないほうがいいのにね!