慶應通信! r.saitoの研究室

慶應義塾大学通信教育課程のブログです。皆さんの卒業を応援します。

忘年会雑感(2)

 前回の続きです。4つめは、大学に関することです。
 高校生のとき、よく「どの大学で学んだかよりも、何を学んだかの方が重要だ」という言葉を聞きました。というか、私の母校ではない高校で化学を教えている父もそう言っていました。しかし、私は学問よりも大学選びの方が重要であると思っています(ただし、医学部や歯学部など就職と直結する学科や大学院は別です)。
 私は、大学の最終目的は、私は論文やレポートの書きかたを身に付けることだと思っています。大学には、哲学や文学、経済学や法学など、さまざまな学科があります。しかし、そうした学問は入り口です。哲学や経済学などを通じて、言葉や表現、知識やその吸収の仕方を身に付けるのが大学であると思っています。入り口はたくさんありますが、目的は一つなんです。
 私は文学部を卒業しましたが、経済学であれ法学であれ、課題によっては3日で書き上げることができます。論文の書きかたを覚えると、専攻した学科が異なっていても、一般の課題ならば書けてしまうんです。ただ、卒業論文は例外で、梃子摺りますが。


 また、どこの大学で学んだか、ということは非常に重要です。以前youtubeで、六大学野球を見たんですが、チアガールに混じって野球部を応援している初老の方を見ると、この人は母校がとても大好きなんだなと感じました。行きたい大学に合格した学生は自信があります。
 しかし、そうでない場合は悲惨です。以前通っていたF大学では、第一志望(旧帝大)を落ちた学生が多数在籍していました。中期日程の工学部です。入学当初はネガティブな雰囲気で充満しています。中には、旧帝大不合格という現実を受け入れられずに仮面浪人をする学生や、気分だけが旧帝大に合格している学生がいます。非常に可哀想だと思います。もちろん、多くの学生が現実を受け入れつつ大学生活を過ごしています。
 とは言いつつも、優等生率は高いです。学部と修士で飛び級し、国際的な学会誌に寄稿している学生や、東工大大学院に合格していながらも、「第二志望の学科だから」とF大学に残る学生もいます。大学院で京都大学大阪大学に進む学生がかなり多いです。
 そして大学は、思い出の共有の場であると思っています。時は違えど、同じ学校で過ごした思い出は、人と人との結びつきを深めるものだと思っています。