慶應通信! r.saitoの研究室

慶應義塾大学通信教育課程のブログです。皆さんの卒業を応援します。

編入学試験対策(3)

 編入学試験対策は、外国語科目が二つ必要です。必要な科目は以下の通りです。

(文学部・法学部)
英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ロシア語、イタリア語、中国語、朝鮮語のうち二つ
(経済学部)
英語(必須)、ドイツ語、フランス語、スペイン語、中国語

 もし、文学部が法学部で編入を目指すならば、私は朝鮮語をすすめます。その理由は、
(1)語順が日本語とほぼ同じ
(2)漢字の音読みが日本語と共通点があり、比較的覚えやすい
(3)形容詞と動詞の変格が日本語と比べてかなりシンプル
 であるからです。もちろん、ハングル(=文字)を1から覚えるのは大変です。しかし、よほど英語が得意でない限り、フランス語やドイツ語などと比較して上達は早いと思います。
 ちなみに(私は語学に疎いので詳しいことは書けませんが)、日本語と朝鮮語は同じアルタイ語族に含まれます。ほかに、トルコ語モンゴル語、カザフ語なども同じ仲間です。ちなみに私が高校生だった10年前、地理の時間にアルタイ語族ウラル語族とまとめて、「ウラル・アルタイ語族」表記されていました。現在は「アルタイ語族」、「ウラル語族」と別々に表記されています。ウラル語族にはフィン語(フィンランド語)やマジャール語(ハンガリー語)などがありますが、これらの言葉はアルファベットで表記されてはいるものの、英語やフランス語などのインド・ヨーロッパ語族よりも、アルタイ語族の言葉に近いと言われています。
 さて、話を朝鮮語に戻します。朝鮮語は、日本人にとって学習しやすい言葉ですが、その反面厄介なところがあります。
(1)文字が多すぎる
(2)ハングルの形が記号的であるため、文字が何の音を意味するか判断するのに時間がかかる
 まず一つ目の文字について、朝鮮語は非常に文字と、その発音数が多いです。「単母音」が10コ、「複合母音」が11コあります。単子音の発音を、すべてカタカナで表すと、ア、イ、ウ(口を横に広げる)、ウ(口をすぼめる)、オ(口を横に広げる)、オ(口をすぼめる)、ヤ、ユ(口をすぼめる)、ヨ(口を横に広げる)、ヨ(口をすぼめる)となります。ハングルだと、それぞれ違う文字で表記されます。
 例えば、ウとオには2種類ありますが、私にとってこの二音を聞き分けるのは困難です。ちなみに、エは複合子音に分類されます。このエも二種類あります。
 しかし、こうした文字を見つめていると、新たな発見があります。ワ(複合子音)は、アの文字とウの文字を足して作られますが、「う」と「あ」を一緒に言うと、「わ」に聞こえます。エはアとイの文字を足して作られますが、例えば「旨い(umai)」という言葉がなまると「うめえ(umee)」になることを考えると、「なるほど」と思います。
 文字の多さですが、日本には「ッ(小さいツ)」という文字がありますが、さらに朝鮮語では小さいク、ム、ス、プ…などがあります。さらにタチの悪いことに、日本語のように言葉の終わりが母音ではなく、英語のように子音で終わる言葉が普通にあります。辛いところです。
 次に二つ目のハングルの形ですが、ウィキペディアなどで見てくださるといいです。ややこしいです。英語やフランス語、ドイツ語ならばアルファベットの判断は容易です。しかし、朝鮮語キリル文字のロシア語は難読です。


 朝鮮語はこんな特徴を持っていますが、チャレンジしてみる価値はあると思います。