慶應通信を卒論にしたとき、やはり重要なのは慶友会の存在だと思います。私はあまり慶友会活動には関わらなかったので、よく分からないのです。内部にコミットすると、よく分かると思います。そこで、慶友会の仕組み(どんなイベントがあるか)や、よく噂されていることなんかを聞くといいでしょう。
ちなみに、観察しようとする対象や集団にコミットして調査を行う方法を「参与観察」と言います。ウィキペディアによると、いかのように書かれています(出典の記述は省きます)。
定型的な方法論が確立しているわけではないが、参与観察に従事する者は研究対象となる社会に、しばしば数ヶ月から数年に渡って滞在し、その社会のメンバーの一員として生活しながら、対象社会を直接観察し、その社会生活についての聞き取りなどを行う。観察者はフィールドノートに様々な記録をとり、それを後にデータとして扱うことがある。観察調査の記録に、テープレコーダー、カメラなどの機器を使うこともある。
参与観察は、外部の人には閉ざされているような特異な集団の調査には威力を発揮する。また、社会学や人類学、文化人類学、民俗学等で、特定の社会集団を研究する際に用いられる他、家庭、教室、会社組織などに対しても用いられることがある。
参与観察による代表的な業績として、W.F.ホワイトの『ストリート・コーナー・ソサエティ』(初版1943年)が有名である。
この参与観察はメリットとデメリットを含みますが、それは以下のようなものです。これもウィキペディアから。
【利点】
・問題を発見しやすく、問題の特質を浮き彫りにさせやすい。
・調査対象となる社会の多次元的な把握に向いているため、その全体像を描きやすい。
・問題となる事象についての対象者の経験をその内面にさかのぼって理解し、対象者の行為を意味付け、問題の深層にアプローチできる。
・時間をさかのぼって調べられるので、対象の変化の過程をとらえることができる。
【欠点】
・事例が極めて少なくなるため、標本としての代表性が問題となる。
・定型的な方法が確立していないため、分析の成否が研究者・調査者個人の能力や性格に依拠する。
・一般化が困難で、観察者本人の主観の混じった不的確な観察や恣意的な推論の介入する余地が大きい。
・反復しての検証が困難。
・カルト宗教やこれに類する組織・団体に参与観察のために偽装加入した者が、本当の信奉者になってしまって想定期間を超えても脱退せず、そのまま加入しつづける危険性がある。
まぁ、慶友会なのでカルト宗教のようなことは起きないと思います。と言っても、慶友会独特の雰囲気はあると思います(しかし大阪慶友会は、意外とそういったものはないらしく、私も参加させてもらって、そう感じたことはありません)。
参与観察で有名な本は、以下の二冊。後者は世界的に代表的な1冊です。
- 作者: 佐藤郁哉
- 出版社/メーカー: 新曜社
- 発売日: 1984/10/15
- メディア: 単行本
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- 作者: ポール・E.ウィリス,Paul E. Willis,熊沢誠,山田潤
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1996/09/01
- メディア: 文庫
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