慶應通信! r.saitoの研究室

慶應義塾大学通信教育課程のブログです。皆さんの卒業を応援します。

文学(1)

 これから、ちょっと総合科目について思ったことを書いていきたいと思います。私は総合科目を受けていないので、レポートは提出していません。ですので、話半分にして見ていただけたらと思います。
 まず、文学について書いていきます。この課題は、私にとっては1と3が書きやすいです。1の中国文学は辛亥革命期の中国文学について。3のフランス文学は近代の小説におけるパリの表象についてです。
 まず、1の中国文学は、魯迅の『阿Q正伝』が一番書きやすいんじゃないでしょうか。薄い小説で、内容もそれほど難しくないです。ここでは、どうして彼が『阿Q正伝』を書こうとしたのかについて見ていきたいと思います。
 魯迅が『阿Q正伝』を書こうとしたきっかけの一つ目は、中国の大衆への失望です。中国の大衆を主人公の「阿Q」に例え、その小説をひろく出版することで、魯迅は大衆を啓蒙しようとしました。
 二つ目は、辛亥革命への失望です。辛亥革命とは、袁世凱清朝を滅亡させた革命のことをいいます。これにより、袁世凱中華民国の大統領になりました。
 しかし、彼の革命は何かとNGなところを含んでいました。
 孫文三民主義で有名)を中心とする革命家たちは当初、以下のスローガンを掲げていました。それぞれ駆除韃虜(打倒清朝)、恢復中華(回復中華)、建立民国、平均地権(地権平等)です。
 しかし孫文南京政府の力だけでは清朝を倒すことができませんでした。孫文袁世凱ら北洋軍閥を頼り、大統領の座を譲ることを条件に、清朝を滅亡させました。ところが、袁世凱は平均地権などの当初の理念を撤回し、独裁の道を進みました。
 そこで、魯迅は「中国の国民はアレだしさ、期待してた辛亥革命も中途半端な感じで終わっちゃったしさ…」という、残念な気持ちで『阿Q正伝』を書いたんじゃないかと思われます。


 そんなわけでレポートですが、こんな順番で書けばいいと思います。
起(はじめに)=これから書くことを350〜400字で。
承(旧情報)=当時の中国社会や、『阿Q正伝』がどんなのか要約。1600字前後で。
転(新情報)=承を踏まえ、魯迅がどんな考えを持つ人物かを明らかにする。そのためには魯迅を研究した本を読むことが必要。1600字前後で。
結(まとめ)=400字程度で。
 慶應通信を普通課程から始めるのは大変だと思います。レポートの課題を見ただけでも諦めてしまう人が多いそうです。でも、書評で750字が書けたのならば、きっとできるはず。この文学を切っ掛けに、レポートに取り組んでいけばいいんじゃないかなと思います。それに4単位もらえますし。
 でも、この日記は高田純次ばりに適当に書いてます。
 ところで、この課題は、履修要綱にある『20世紀の中国文学』(放送大学教育振興会)と『中国史5−清末〜現在』(山川出版社)の二冊は必ず目を通しましょう。通信の課題は、履修要綱に載ってある文献を参考にしないと、合格は難しいです。
 それから、高校世界史の参考書や、図解雑学シリーズも読んでおくといいと思います。