慶應通信! r.saitoの研究室

慶應義塾大学通信教育課程のブログです。皆さんの卒業を応援します。

倫理学(2)

 だいぶん前に、倫理学のレポートに関する記述を行いました。今回は、科目試験について書きたいと思います。倫理学の科目試験では、あまり哲学や宗教学に関心のない方にとっては苦痛でしかない問題が出ます。基本的に、科目試験は長期記憶ではなく短期記憶に詰め込むものだと私は思っています。つまり、いつまでも覚えておくべきものではなく、科目試験が終われば、科目試験の内容を忘れてしまってもOKです。ただ、卒業論文に関する科目は別かもしれませんが。
 さて、倫理学の科目試験について書いていきたいと思います。倫理学は、基本的に巻末の問題が科目試験として出題されます。巻末問題は全部で65題。その中から出題傾向の高い、「ユダヤキリスト教の倫理追及(第一章)」の問題を抜粋したいと思います。なお、これは過去問からの抜粋ではなくテキストからの抜粋です。

(1)ヘブライズムの神と人との関係を述べよ。
(2)神の超越性の思想を述べよ。
(3)善人がなぜ災いを受けるかという問に対する答えをヨブとエレミヤについて考えよ。
(4)旧約の信仰の構造を述べよ。
(5)神の名YHWHの意義を考えよ。
(6)ユダヤ教キリスト教の違いを考えよ。
(7)ヘブライズムの契約思想を述べよ。
(8)モーセの十戒の倫理的意義を考えよ。
(9)ヘブライズムの公正と正義について述べよ。
(10)ヘブライズムの罪意識を述べよ。
(11)偶像崇拝とは何か。
(12)罪と穢れをめぐるヘブライズムと『古事記』を比較せよ。
(13)エレミヤの新しい契約の意義を述べよ。
(14)メシヤとは何か。
(15)悔い改め思想を述べよ。
(16)新約のキリストを論ぜよ。
(17)精神の律法と行いの律法を論ぜよ。
(18)イエスの愛の倫理を述べよ。

 なお、テキストの構成はこのようになっています。

倫理学』小泉仰
第一章 ユダヤキリスト教の倫理追及
第二章 アリストテレスの倫理追及
第三章 カントの倫理追求
第四章 ムーアの倫理追求
第五章 シェーラーの倫理追求
第六章 生命倫理の追求

 こうした科目の試験前は、半ば阿鼻叫喚です。文学部は必修科目が英語しかないので、倫理学は履修する必要はないですが、チャレンジ精神溢れる方は受けてみてもよいのではないかと思います。ちなみに私は実家が宗教をやっているので、あまりこうした科目の抵抗はありませんでした。