慶應通信! r.saitoの研究室

慶應義塾大学通信教育課程のブログです。皆さんの卒業を応援します。

新・地理学1(3)

 地理学にかんして、最後に付け足しです。
 この科目は「自分で考える」系の科目です。こうした科目の方法は、問いに対して、まず答えを作り出すことです。問いは「TNCの課題と日本の役割は何か?」でした。では、その答えは何か。答えは、何だっていいんです。まず、何でもいいから答えを作り、その答えに説得力を持たせるために、その論拠を書いていくのです。
 これは、高校数学(国公立)のプロセスとは大きく異なります。数学は、途中式を書いて、答えを出します。答えが合っていても、途中式が間違っていると答まで×になります。しかし、答えは間違っていても、途中式がそこそこ合っていれば、部分点が貰えます。
 一方、大学のレポートや論文では、まず「はじめに」のところに答えを書きます。その後で、その答えに説得性を持たせるために、途中式である論拠を書いていきます(この答えが正しいのかどうかわからないけど)。
 たとえば、私ならばこのように始めます。

■はじめに
 このレポートは、トランスナショナル化する世界経済から見た日本経済について、その役割と問題点について論じることを目的としたものである。外資系企業動向によると、アジア・オセアニア地域における地域統括拠点数は、シンガポール307拠点、中国300拠点、香港251拠点の順となり、日本は75拠点である。これは主要国の中で最下位である。トランスナショナル化する世界において、日本が担うべき役割は、アジアの盟主として、世界経済を牽引することである。そのためには、外資系企業の地域統括拠点数を増加させることが必要である。
 そこで、以下において日本がシンガポール(香港や中国でも可)と比較してどのような点で劣っているのかについて指摘し、問題点を述べていきたい。まず第一章では税制優遇制度に関して…、第二章では、ビジネスにおける紛争解決の環境の整備に関して…。

 そろそろレポート期限ですね。ファイト!