三田祭のとき、フランス文学について学生の方とお話ししたのですが、今回は英米文学について。
<英米文学>
19世紀あるいは20世紀に書かれた英国あるいは米国の小説を一冊選び、そこに描かれた「家族関係」「貧富」のいずれかを論じなさい。この科目の「講義要網」、「レポート作成上の注意点」を必ず参照し、そのガイドラインに従うこと。
まず、この課題で思い出したのが、テネシー・ウィリアムズの『欲望という名の電車』。日本でもたびたび演劇化されています。そのなかで、一番有名なのが、篠井英介さんが主演を務めているものです。作者は「男役は男性が、女役は女性が演じるように(つまり女形は認めない)」という遺言を残していましたが、それを破って上演したものです。はじめはクレームが付き、上演中止になったのですが、演者たちが著作権者のところに出向いて、再上演に漕ぎつけました。
簡単に説明すると、南部の地主の生まれだったブランチが、職を失って妹のステラの家に身を寄せる。で、ステラの夫スタンレーといざこざを起こす、という話です(はしょりすぎ)。ブランチは、没落しても、染み付いた派手な生活を忘れることができない。一方スタンレーは、貧しいポーランド移民の出で、軍人を終えた後は工場で働いている。そのため、二人の価値観は大きく違っている。
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ところで、篠井英介さんは、『清洲会議』に出演しています。三谷幸喜さんによると、「信長らしい人」。日本舞踊の女形だったので、繊細なイメージがあったのですが(清水ミチコ氏もそう言ってる)。