「英語史ってどうですかね?」というメールを複数の方からいただいておりまして、今回はこの科目について書きたいと思います。
英語史ですが、私はおすすめしません。大学生にとって難しいです。難しすぎるというわけではありませんが、理解しなくてはならないことが多すぎます。英語を専攻しない学生にとってこの科目を履修することは、遠回り以外の何物でもありません。私も履修しようとは思いません。冒頭にこう書かれています。
大方の諸君は、このテキストを開いて、がっかりすることでしょう。英語だけでいいかげんうんざりしているのに、ラテン語やら、ギリシャ語やら、はたまたゴート語などという得体の知れない文字がちらちら眼に入ってくる。発音のところには、英語のような英語でないような単語がめったやたらに並んでいるし、少し先には語形変化だか何だか、わけのわからない表が次から次へ出てくる。もう駄目だ、こんなもん……。私が学生だとしてもたぶんそんなところでしょう。
でも、幸いこの科目は必修ではありません。とりたい人だけとればいいのです。そういうもの好きな人たちのために、少しお話しすることにしましょう。
慶應通信には、入学時から流暢に英語を話される方がいます。英語史は、その方のための科目です。アカデミックライティングも同様です。
しかし、「英語史にこだわりたい」という場合は、英語学概論をまず履修することをすすめます。英語学概論はわりと簡単なので、つまずくことは少ないでしょう。
質問のメールを頂いておきながら、このように答えるのはいささか心苦しいのですが、私としてはこうとしか言えません。